決算になった時に、予想外の利益が出ていて
多額の税金を支払わなければならないという
話はよく耳にします。
毎月毎月きちんとした経理をし、
節税対策をとっていれば決算において
慌てることは少なくなりますが、
それでもなお、業績がよく多額の利益が
見込まれるときは、どうしたらよいでしょうか??
一つの方法として、決算賞与を支給する
という節税方法が考えられます。
ただし、お金がでていくことになるため、
税金を払うか?他で払うか?
という選択肢にかわりはなく、
同じ払うくらいなら、、、
という話にはなってしまいますが。
気持ち的には、
景気よく従業員の給与を一律5%アップ
といきたいところですが、
一度あげた給料は下げにくく、
かつ、毎月の固定費があがってしまうため、
慎重に行う必要があります。
そこで決算賞与ならば、
来期に利益がでなければ
支給する必要はありませんし、
利益をだせば決算賞与がもらえる
ということであれば、
従業員の方のやる気にもつながるかもしれません。
ただし、決算時点では未払いになり、
支払が翌期になる場合、
税務上次の要件を満たさないと
当期の費用とみなされないので注意が必要です。
国税庁:タックスアンサー「使用人賞与の損金算入時期」
① 支給額を各人別に、かつ、同時期に支給を受ける全ての使用人に対して通知していること
② 通知した金額を通知した日の属する事業年度終了日の翌日から1ヶ月以内に支払っていること
③ 支払額につき①の通知をした日の属する事業年度で損金経理をしていること
(法令72の3、法基通9-2-43~44)
つまり、未払賞与はその内容から
実際に支払が行なわれたものと
同視し得るような状態にあるものに限って、
例外的に費用として認められるということです。
なお、これはあくまで従業員のみに対しての規定で、
社長さんなどの役員の方への賞与は原則費用として
認められていませんのでご注意下さい。
費用とするための方法については、また次回に。